従来、債務を整理する方法としては自己破産と任意整理のみでしたが、平成11年に新設されたのが個人再生です。民事再生の一種ですが、一般の民事再生とは異なる特徴を有するので区別する意味で「個人再生」あるいは「個人民事再生」と呼んでいます。
自己破産は負債を免除する(免責)制度です。任意整理は利息制限法による修正のみ加えて債務を減額し分割払する方法です。これに対し、個人再生は、免責まではしないものの、利息制限法による修正を超えて債務を減額し分割払する制度なので、自己破産と任意整理の中間に位置するものといえます。
自己破産の場合、免責になる反面、資産価値のある財産は原則として処分されることになります。自宅も処分されます。また、浪費やギャンブルで借金を重ねた場合は免責許可されないことがあります。これに対し、個人再生の場合は、免責まではいかない反面、自宅を含め財産を処分されることはありません(処分の代わりに資産価値分を分割払することになります)。
また、借金を重ねた理由は問われません。ギャンブルで借金が増えた場合でも個人再生できます。
任意整理はローン業者との話し合いですべてが決まる点で柔軟さはありますが強硬な業者相手の場合には苦労します。これに対し、個人再生の場合は、裁判所を通して全債権者平等の返済案を提示するので柔軟性には欠けますが、一部の業者が反対しても返済案が通ってしまうという強い手続きです。
住宅ローンがある場合に自己破産すると家を持っていかれます。かといって任意整理では、住宅ローン以外があまり減らないため結局支払ができるようにならないのが一般です。これに対し、個人再生の場合は、住宅ローンを払えば家は売却されず、住宅ローン以外はかなり大胆にカットされますから支払可能なプランとなるのが一般です。
個人再生の場合、住宅ローン以外は原則として5分の1に減ります。但し、100万円未満に減らすことはできません。負債の額によっては5分の1という数字は動くわけです。なお、以上は、住宅ローン以外の負債総額が1500万円までの場合です。1500万円以上3000万円以下の場合は5分の1ではなく300万円まで減額されます。3000万円以上5000万円以下の場合は10分の1に減ります(5000万円を超える場合は個人再生の対象となりません)。もう1つの条件としては資産価値総額を割り込むこともできません。こうして決まった返済総額を原則3年、最長5年で返済します。なお、以上は原則的な小規模個人再生の場合の話で給与所得者等再生の場合は変わってきます