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自己破産Q&A

Q. 自己破産すると勤務先に知れて解雇される可能性はありますか
A. ないと思います。そもそも自己破産をしたことが勤務先に知れること自体ほとんどないでしょう。知れるとすれば以下の2つの場合です。1つは、勤務先あるいはその関連機関から借金をしている場合です。この場合、それらの機関は債権者になるので、裁判所から破産開始決定の通知が郵送されます。もう1つは、給料を差し押えられた場合です。この場合、給料差押えの段階では、借入があることが知れるだけで自己破産が知れるわけではありませんが、給料差押えをストップさせる段階で自己破産したことがわかってしまいます。
Q. すぐに給料を差し押さえられてしまうようなことはないのですか
A. そのようなことはありません。給料を差し押さえるには、原則として、訴訟を起こし判決をとる必要があります。弁護士が介入した後に訴訟を起こしてくる業者はほとんどありません。仮に、訴訟を起こされた場合にもすぐに判決になることはなく、また、判決が出てもすぐに給料を差し押さえることはありません。なお、仮に給料が差し押さえられても、自己破産の申立てをして破産手続が開始になるか同時廃止になれば差し押さえは中止となります。
Q. 自己破産すると戸籍謄本や住民票に載りますか
A. そういうことはありません。戸籍謄本や住民票の記載事項は法律で明確に定められており破産の事実は記載されないことになっています。
Q. 自己破産の事実は一切載らないのですか
A. 官報と破産者名簿には載ります。まず官報ですが、破産手続開始決定と免責許可決定の事実が官報に掲載されます。ローン業者の中には官報を絶えずチェックしている会社もあるようですが、一般人が官報を見ることは稀です。次に破産者名簿ですが、自己破産すると本籍地の役所に通知され破産者名簿に記載されます。しかし、破産者名簿は非公開であり、しかも免責になれば名簿から削除されます。
Q. 自己破産したことが家族にばれるという可能性はありますか
A. ほとんどありません。というのは、自己破産の事実は官報と破産者名簿にしか掲載されず、これらは家族の目に触れるものではないからです。但し、自己破産すると、破産手続開始決定や免責許可決定が裁判所から送られてくるので、それを家族が読むという可能性はあります(弁護士がついている場合はまず弁護士に送られます)が、この点さえ注意すれば、家族に知れずに自己破産することは十分可能です。しかし、家族が保証人になっている場合は、保証人に請求がいってしまうので、支払を延滞している事実、さらには自己破産した事実が家族に知れる可能性があります。保証人がいる債務の扱いについては、弁護士とよく相談したほうがいいでしょう。
Q. 自己破産することによる不利益はないのですか
A. いくつかあります。まず、破産手続開始決定から概ね7年間は借金するのが難しくなります。これは信用情報機関(CIC、CCBなど)に登録されローン業者が情報を共有するからです。次に、一定の資格制限があります。法律上、破産者であることが欠格事由となっている場合です。例を挙げれば、会社役員、弁護士、弁理士、公認会計士、司法書士、行政書士、保険募集人、警備員、マンション管理業者、探偵などです。但し、これらの制限は免責許可決定が確定すれば解除されます。そして最近では破産申立てから半年以内に免責許可決定が確定するのが通常ですから、こういう資格制限は束の間のものであり形骸化しています。なお注意してほしいのは保証人のいる場合です。自己破産すれば当然保証人に請求がいきます。また持ち家がある場合は手放さなくてはなりません(住宅ローン破産の最大の難点です)。
Q. 自己破産すると引っ越しができないといったことはありますか
A. 引っ越しをすることはできますが裁判所の許可が必要です。但し許可が下りないことはほとんど考えられません。なおこれは破産手続中だけの制限であって同時廃止などにより破産手続きが終結した後はこの制限はありません。
Q. 自己破産すると保証人は全額一括で払わなければならないのですか
A. 建前上はそうですが実際は分割払でOKです。ローン業者との話し合いにより決まる問題です。
Q. 自己破産すると車は持っていかれるのですか
A. 車のローンが残っている場合とそうでない場合に分けて考える必要があります。車のローンが残っている場合は、ローン業者が引き揚げるのが通常です。但し、年式が古い場合は引き揚げないケースもあります。車のローンが残っていない場合は、年式が新しい場合は破産管財人が処分することになります。
Q. 保険は解約しなければならないのですか
A. 保険を解約する必要はありません。但し、今、保険を解約すれば戻ってくるお金(解約返戻金)が一定額を超える場合は、解約返戻金相当額を破産管財人に提供する必要があります。東京地裁では20万円を基準にしています(すべての保険の合算で)。
Q. 自己破産すると年金をもらえなくなるのではないですか
A. そのようなことは全くありません。
Q. 自己破産すると家族に迷惑がかかるのではないですか
A. 保証人にでもなっていない限り家族は関係ありません。ただ同一所帯の夫が自己破産すると妻がローンを組むにあたって若干の影響がある場合があります。
Q. 自己破産すると銀行の口座は使えなくなるのですか
A. 借入れをしていない銀行の口座は自由に使えます。これに対し、借入れのある銀行の口座の使用には支障が生じます。借入れのある銀行に弁護士が介入通知を出した段階で、借入れのある銀行は口座を凍結し引き出しができないようにします。従って口座への入金予定や口座からの引落しの予定(公共料金など)がある場合は事前に入金口座、引落し口座を変えるなどの処置が必要となります。なお、 自己破産が済んでしまえば(正確には代位弁済が済んでしまえば)借入れのある銀行の口座の使用も問題なくなります。
Q. 免責の審尋というのはどういう手続ですか
A. 免責を許可していいか(免責不許可事由がないか)判断するため裁判官が破産者から事情を聴く手続です。実際は、破産手続開始決定の際の面接で免責の点についても聞き取りをしてしまうため、免責の審尋は、今後の手続きの流れについての説明や破産申立後に住所や本籍に変更がないかの確認といった形式的な手続となっています。審尋は破産者1人1人行うのではなく、10人以上の破産者が同じ部屋に集合して集団で行われます。なお。ローン業者などの債権者が免責審尋に出席して免責につき意見を述べることもあります。その場合は、書面で反論をする必要があります。
Q. 免責にならないこともあるのですか
A. 極端な場合は免責許可されません。破産法上、免責不許可事由としていくつかのケースが挙げられています。これらにあたる場合は免責許可されない可能性があります。代表的なのは、ギャンブルなどが原因で多額の借金をした場合や収入に見合わない高額の商品を次々に購入するなど浪費癖がある場合です。その他にも、たとえば、他社からの借入がないかのごとく申告して破産申立ての直前に借金したような場合や弁護士が介入通知を出した後に一部の債権者に返済したような場合など結構ありそうなケースも免責不許可事由に該当します。しかし、このような免責不許可事由がある場合でも、[1]破産管財人をつけて現在の生活状況(浪費癖がないか)をチェックさせたうえで免責を許可し(東京地裁など)、あるいは[2]負債の一定割合を債権者に配当したうえで免責許可にするのが通常です。
Q. 持ち家ですが借金が多いので破産しようと思いますが何か問題はありますか
A. 住宅ローンがある場合と住宅ローンがない場合に分ける必要があります。住宅ローンがない場合は破産管財人が選任されて自宅を売却して配当します。住宅ローンがある場合は住宅ローン残が自宅の資産価値の1.5倍を超えるかどうかで変わってきます。1.5倍を超えない場合は破産管財人が選任されて自宅を売却します(売却代金は住宅ローンの支払にあてられます)。ローン残が資産価値の1.5倍を超える場合は、破産管財人を選任せずに住宅ローン業者の意向(競売か任意売却か)に任せることが多いですが、東京地裁などは常に破産管財人を選任して売却させています(売却できない場合は住宅ローン業者の意向に任せます)。
Q. 自己破産するとすぐ家を出ていかなければならないのですか
A. 任意売却あるいは競売によって実際に家が売却されるまでは、引き続き居住できます。自己破産してもすぐに競売申立てがあるとは限らず、さらに競売申立てから売却まで半年程度かかることを考えると、タイムリミットはかなり先となります。但し、破産管財人が任意売却する場合は債権者集会までの売却を目指すのが通常なので短期間となりえます。
Q. 何とか家を手放さない方法はありませんか
A. 親族などに買ってもらう方法が考えられます。但し、売却には抵当権者である住宅ローン業者の承諾が必要ですので、安く買ってもらうというわけにはいきません。但し、これは自己破産を前提とした場合の話で、現在では個人再生という家を手放さない債務整理が可能となりました。
Q. 現在、勤続20年で、退職金の制度もあります。自己破産すると退職金に影響がでるようなことはありますか
A. 今仮に退職した場合に支給される退職金の8分の1が20万円を超えなければ(すなわち、今仮に退職した場合に支給される退職金が160万円を超えなければ)何の影響もありません。今仮に退職した場合に支給される退職金が160万円を超える場合は、[1]破産管財人が選任されて財産の調査を行い、[2]退職金の8分の1相当額を提供しなければなりません。
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